2009年12月18日金曜日

デンマークの失敗


火曜日の深夜から水曜日の明け方にかけて、これまでの議論をまとめた文書が配布され、議長と各地域グループの非公式の長い議論を経て、京都議定書の下と気候変動枠組条約の作業部会の閉会式が開催されました。アメリカは、この期に及んでも、文書の中で先進国の法的拘束力を伴う温室効果ガス削減義務や先進国による途上国の削減行動に対する支援が含まれていることに反対しましたが、文書は条約や議定書の会議への報告書として採択されました。
続いて開催された条約と議定書の会議では、とうとうデンマーク首相が独自に作成していた議長案「ラスムーセン文書」の存在が明らかものとなりました。
昨晩の徹夜の作業結果が合意文書草案になると信じていた中国をはじめとする途上国の国々により、この議長案をもちろん拒否されました。長い間、参加国全体でぶつかりあいながらも続けてきた議論が何も反映されずに、突然湧いて出てきた文書など、当然受け入れられるわけないでしょう。
おかしなことに、日本ではこの議長案が受け入れられなかったことを、途上国の反発によって合意が妨げられたように報道されています。国連のプロセスをないがしろにし、透明性に欠けた合意形成を試みて交渉を混乱させているのは議長国自身だというのに。
この日、前代未聞の突然の議長交代劇があり、ラスムーセン首相が議長に就任しました。

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